純愛小説家
11.気持ちの整理
さよならまでの2週間。


「お帰り…って、手ぶら…?」
「あぁ…。ちゃんと買い物はしてきた。ただ、まだ手元にないだけで…」
「…なに買ったの?」
「ん…」
「…出たよ。その顔…」


俺は色々と、その苦笑いでごまかしながら。


「腹減った。なんか食おう。パスタとサラダでいい?」
「和風がいい」
「りょーかい」


ただただ。
別れの準備をしていた。

1日目。


「ん~。おいし」
「おかわり作ろうか?」
「…いや…。食べたいけど、我慢する」


とりあえず。
琴音には、何も訊かず何も答えず。
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