純愛小説家
琴音がいなくなって。
三嶋も来ない部屋…。

もう何日、声を聴いていないのか…。

きっと…、いや。
確実に。

琴音のことを誤解してるだろう、三嶋に。

俺はあれから、一度も連絡していなかった。

仕事が忙しい…口実ではあったけど。
確かに忙しかったし。

琴音がいたことで、ごまかしつつ。
それでも少しずつ、気持ちの整理はしていたつもりだけど。

ひとりの部屋…。

あまりにも広く、静かすぎて。

BGM代わりに、テレビをつけっぱなしにした。

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