純愛小説家
『河合様でいらっしゃいますか?ご注文いただいてましたお品が出来上がりましたので…』


あっという間の2週間。
ほんとに2週間きっかりで、連絡が来て。


「……………」


─プル…プルルルルル…


俺は、三嶋のケータイを鳴らした。


─プルルルルル…


この2週間。
三嶋からも、一度も連絡はなく。


─プルルルルル…


仕事の邪魔をしないようにと、俺に対しての気遣いなのか。


─プルルルルル…


琴音のことがあって、の、音信不通なのか…。


─プルルルルル…


コールの数が増える度に。


「……………」


不安が胸に込み上げる。
このままずっと。


─プルルルルル…


出てくれないんじゃないか…って。
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