純愛小説家
藍田と飲んだ、あの夜。


「だって三嶋……」
「───────!」


それはほんとに。
衝撃的なひと言だった。


「…宥?」


それは、まさに朗報で。


「宥?」


だけど。


「おーい。宥~」


にわかには信じがたい言葉でもあって。


「……聞いてる…」
「おっ、良かった。っつーか。もしかして、とぼけてんじゃなくて。知らなかった、のか…?」


俺は素直に、


「…ん…」
「…マジかよ…」


頷くしかなかった。

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