純愛小説家
3.始まり
夜明け前。

あれは、


─夢…?


俺はまだ、夢と現実の狭間にいて。

もう一度、ゆっくりと目を閉じる。

それは、あまりにも心地よく、いつまでもその微睡みの中にいたい…思う程で。


─カタッ…


「………?」


もし、その物音を聞き逃していたら。


「!」


俺は本気で、夢だと思い込んでいたかもしれない。



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