純愛小説家
三嶋は、俺の気持ちを受け入れてくれた。

三嶋の気持ちは直接言葉で聞いてはいないけど。

終わらせたくない、言うことは、そういうことなんだろう。

【河合 宥】としての、俺を…。

もちろん、信じてないわけじゃない。

でも、俺が【矢野 伊月】だと知ったら。

三嶋の中の“何か”が、変わってしまいそうな気がして…。


─ギュッ…


思わず俺は、回したその腕に。
力を込めた。

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