純愛小説家
そのうち。


「……………」


迷いながらも、三嶋を抱きしめる心地よさに。
俺の方が眠ってしまったらしい。

こんなふうにゆっくり、誰かのぬくもりを感じていたのは久しぶりで。

どれくらい、俺は眠っていたんだろう。

目を覚ました時。


「ん……」


その腕の重みは、すっかり消えていて。


「!」


三嶋!?

探そうとした瞬間。


─ふっ…


俺の頬がゆるんだ。

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