純愛小説家
ただ。
一人だけ、本気で結婚を考えた相手はいた。

結局。
うまくはいかなかったけど…。


「集中できないなら、次からやめようか」
「ん?」
「打ち合わせ場所。藍田に変えてもらう」
「えっ!?それはダメ!」
「ダメ?」
「あ…。だって、仕事してるとこなんて、めったに見られないし…」
「……………」
「…ごめん。呆れた、よね…」


とにかくこれは。
三嶋にどっぷりはまってる証拠なんだろう。


「抱きしめて、いい?」
「…えっ?」


それに。
俺たちには、時間がない…。

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