純愛小説家
ただ。
そう遠くはない未来。
この本当の意味を、三嶋は知ることになる。


「かわいい…!?」
「なんか得した気分。これって、一緒にいられる特権?」


“一緒にいられる…”


【カノジョ】という言葉を口にしない三嶋は、もしかしたらもう、気付いていたのかもしれない…。


「…ムカつくな」
「えっ?」
「ムカつく。もう、話せないようにしてやる」
「えっ、ちょっ、宥……!」


三嶋に、唇を重ねながら。


「………───」


この笑顔の裏にある、三嶋の気持ちを考えると。
切なさが込み上げてきた。

それでも俺は。


「……………」


彼女に触れたい。
そのぬくもりを感じていたくて…。


「…ひかり。ベッド、行こう」

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