純愛小説家
…と。

─ピンポーン

チャイムが鳴る。

インターホンの画面には、その、三嶋の姿。

ドアロックを解除すると、書きかけの小説を保存して。


「ただいまぁ」
「おかえり」


俺は三嶋を迎える。


「あっ、ごめん…。仕事してた?」


仕事部屋。
開いたままのパソコンが目に入ったんだろう。


「あぁ。大丈夫。保存中」
「そうなんだ。良かった。けど、早く閉じちゃって!新作でしょ?読みたくなっちゃうから」

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