閃光は空を駆けて
閃光は空を駆けて
四年前。
よく通っていた図書館に、新しく常連が増えた。
同じ高校の制服。
詰襟のラインの色から、同じ学年なんだと分かった。
図書館通いをする人間にはよくあることだけれど、彼はいつも同じ席に座る。
その席は、あたしの『いつもの席』の左斜め前。
読んでる本は、まちまち。
ミステリーから純文学。
ファンタジーもあれば、ノンフィクションも。
統一性のないチョイスをする人だな、というのが第一印象。
学校でもすれ違えば気づくほどには、顔も覚えて。
そのうちに、図書館に行くたびに、まず彼の存在を探すようになった。
彼がいる日は、彼の読んでいる本のタイトルをチェックして。
彼がいない日は、彼が読んでいた本を読んでみたりした。
よく通っていた図書館に、新しく常連が増えた。
同じ高校の制服。
詰襟のラインの色から、同じ学年なんだと分かった。
図書館通いをする人間にはよくあることだけれど、彼はいつも同じ席に座る。
その席は、あたしの『いつもの席』の左斜め前。
読んでる本は、まちまち。
ミステリーから純文学。
ファンタジーもあれば、ノンフィクションも。
統一性のないチョイスをする人だな、というのが第一印象。
学校でもすれ違えば気づくほどには、顔も覚えて。
そのうちに、図書館に行くたびに、まず彼の存在を探すようになった。
彼がいる日は、彼の読んでいる本のタイトルをチェックして。
彼がいない日は、彼が読んでいた本を読んでみたりした。