閃光は空を駆けて
「雷、好きなの?」
再び、テノール。
暗がりの中でもわかる、彼の表情。
あの日よりも大人びていて、余裕がある。
あたしはこんなにどきどきしているのに。
くやしくなって、あの日と違う答えを返した。
「好きよ。きれいだし……あなたを思い出すから」
彼は一瞬目を見開いて、そのあと嬉しそうに……笑った。
再び、テノール。
暗がりの中でもわかる、彼の表情。
あの日よりも大人びていて、余裕がある。
あたしはこんなにどきどきしているのに。
くやしくなって、あの日と違う答えを返した。
「好きよ。きれいだし……あなたを思い出すから」
彼は一瞬目を見開いて、そのあと嬉しそうに……笑った。