閃光は空を駆けて
ある夏の日。


相変わらず図書館に入り浸るあたし。


クーラーは効いてるし、タダだし。


避暑地には最高。


考えることは皆同じで。


夏の図書館は朝一で来ないと席を確保できないほど。


あたしも彼も、朝早くから来て、席を陣取る。


でもその日は朝から雨がぱらついていて。


いつもなら込み合うテーブル席にも人はまばら。


次第に雨脚は強まって、お昼ごろにはバケツをひっくり返したような豪雨になった。


しまいには雷まで鳴り出して。


ふっ、と照明が落ちた。


うそ、これって……。

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