『猫型男子の恋模様』
「「勉強会?」」
私と祐ちゃんは声を合わせて言った。
昼休み、屋上でお弁当を広げていると、王子とたまくんがやってきた。
「うん、やろうよ、勉強会!!」
にっこりと微笑んだ王子の横で。
たまくんはどうでもよさそうに背伸びをした。
「ね、俺、寝てていい?」
しまいにはそんなことを言い出すたまくん。
初めからそのつもりだったのか、持ってきたジャージを枕にして、ころんと横になった。
本当に自由だ、たまくんは。
「ちょ、たま!やるとしたら、お前の家なんだから」
「えったまくん家っ!?」
私は思わず声を上げた。
「そ、たまん家。こいつ一人暮らししてるから」
一人暮らし・・・高校生で?
中にはそういう人もいるかもしれない。
けど、あまりそういう話しを聞いたことがないせいか、それがすごいことに思えてくる。
家族と仲・・・悪いのかな?
そんなことまで考え出したとき、
「・・・幸人くん、なんで私たちのこと誘ってくれたの?」
祐ちゃんが口を開いた。
「幸人くんなら、他に女の子いっぱいいるよね」