農民生まれの魔女

そして放課後会う様になって

意外とケイト君が物知りな事に気付いた

私の付けている指輪が魔力を抑える器に
なっている事を教えてくれた

これは魔力が大き過ぎたり
制御出来ない時に使うらしい

だがそんな人はそうそう居なくて
付けている所を見るのは初めてだと言う

流石、伊達に王族やってる訳では無い


「ねぇ、ここ分からないの教えて」


「もちろん、いいよ」

そして私は学校の王子に毎日、趣味になった
魔法書の分からない所を教わっている

これを聞いたらケイト君のファンやローズさん
達が黙っていないが
しょうがない、あっちが教えたいと言っているのだ


最初は嫌々会っていたが今では
聞いたらすぐ答えてくれる便利さに
こっちが手放せない状態だ


「あ、イヴちゃん見てこれ」

そう見せられたのは一冊の
古くて分厚い本だった

表紙には"伝説の魔具 "と書かれている

ケイト君が開いているページには
私の付けている指輪にそっくりな指輪の写真が
載っている


ケイト君は本の内容を読み進めるにつれて
表情が険しくなっていった


「どうしたの?」

「イヴちゃん大変な事がわかった
前に魔法が突然使えなくなったって言ったよね
その指輪は生きる魔物らしい
だから飼い主に外せと言われない限り
外れないし、今はこいつがイヴちゃんの魔力を
操っている」

「え!こんな指輪が魔物」

そう言ってイヴは指で付けている指輪を
弾いてみる


「こんな指輪何処で手に入れたの
これは神話級の魔物だよ
通り名は”生き血の魔物” 何人もの人を殺し喰らい尽くした化け物だ
今はこの指輪に封印されている」

「……まぁいろいろと?」



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