農民生まれの魔女

イヴがそう言うと
ケイトは聞くのを止め
本を最後まで読み進める


「そして完全に解除は出来ないが
こっちが飼い主になれば魔力を制御できる
と書いてある」

ケイトは魔法書を床に置き呪文を唱えた


簡単そうに見えるが
この呪文には高度なテクニックが必要で
とてもケイトの歳で出来る魔法では無い

イヴはとても、もどかしい気持ちになった

出来そうなのに魔力が奥でつっかえる
私も魔法使いたいのに


すると黒い煙みたいのが出てきた


「いたた、儂に何する気だ
こっちは害を加えておらんというのに」

黒い煙は小さな小動物の形をかたどって
言葉を発した

その声は少女の様に可愛らしい声だった
とても人を殺す様な事が出来たと思えない


「ねぇ、私の魔力使える様にして」


「それは出来んな」


「なんで?」


「主に何がなんでも守れと言われているんでな
魔法を使えなくすれば、危険じゃ無いし一番手っ取り早い」

その言葉にイヴの頭の神経が切れた

「私は今魔法が使えなくて困ってるの
やりたい魔法だって沢山有るし
このまま私の魔力封印しようって言うなら
強行手段に出るから」


「はっ、やれるもんならやってみろ」

ケイトはイヴを見てて気付いた

イヴちゃん本気だ、確かに僕が使っていた魔法
を見ていつも羨ましがっていたから
嫌な予感がする








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