農民生まれの魔女
「お前をどうやったらイヴちゃんから引き剥がせるんだ、僕は何でもするから教えてくれ」
ケイトはイヴの肩を掴んで迫った
「王子様気取りの二重人格、お前俺の話聞いてないだろう
俺はお前がこの嬢ちゃんを間違っても好きになってはいけない、という話をしているんだ」
イヴの顔をした魔物は、腕を組み仁王立ちをして芯のある声で言った
「は?」
ケイトは意味がわからないという顔でイヴを見た
「ちっ、ったく
だからお前がこの嬢ちゃんを好きになったら
人類が滅ぶっつてんだ
いいか、絶手ェにあの人を怒らずんじゃねぇぞ
魔物は、そう言った後イヴの中に消えて行った
……それは無理だよ……
ケイトの心にこの言葉が自然に響いた