農民生まれの魔女
入学式が終わったら
代表生の周りに人が群がった

好奇、尊敬、嫉妬、……
それらの感情が入り交じってて
気持ち悪い

「イヴ起きて」
肘でつんと押した

「なにぃ、もう少しでケーキ
ワンホール食べ終わったのに!」
完全に現実と夢が混ざっている

「寝ぼけてないで新しい教室に行くよ」

「はぁぁ」
目をゴシゴシ擦っている

"ゾクッ"

一瞬悪感が走った
ふとそちらを見ると

自分は今日殺されるのでは無いかと思った、無意識に震えている

レムが見たのは、僅かに怒りを孕んだ
彼の目だった

もうこの場には居られないと
本能で感じ
イヴに早く行くよう急かした

「えっ、なに?」
「早くして」

「何怒ってるのよ」
イヴは理解不能だとばかりに眉間に皺を寄せている
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