農民生まれの魔女
「イヴ、今から私とシましょう」

な、何をするんだ!
いや、どう考えても何かを出来る体制
じゃないと思うんだけど

「よくわからいけど、イヤです」

絶対私にとって悪いことだと思う
だっていつにも増して
不気味に最高の笑顔をうかべているん
だもの

「良いじゃないですか、もう限界なのです」

な、なにが?
とにかく逃げるが勝ちだ

イヴは思いっきり膝をあげて
ロイのお腹目掛けて突き出した
膝は見事にロイの、みぞおちに命中し
ホールドが解けた

その隙をついて部屋から逃げた

「本当に面白い人です
まさか私に蹴りを入れるなんて」

ロイは全く無傷なみぞおちを撫りながら
嬉しそうにそう言った

「あ、忘れてました
眼鏡イヴから奪ったままでした」
自分の右手を見てハッと思い出した
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