俺様副社長のターゲット
10年振りの再会

俺様な元彼

家の前に停車する車から降りてきた男に目を見開いた。


長身の彼は切れ長の二重、綺麗に整えられた眉毛、薄目の唇を僅かに上げて、黒髪の前髪を掻き上げながら私を見つめる。



「久し振りだな、朱里。」


「………うそ……。」


「10年振りぐらいか?」


「………尚輝先輩?」



目の前に立つ尚輝を観察するように見た。高校時代から変わらないイケメンが目の前に立っている。



「何で?」


「話があるからだ。」


「話?」


「ああ。」



高校時代も目立つ存在だったが、今でも変わらないイケメンをじっと見つめる。



「朱里、見とれてるのか?」


「…………違う。」



クスクスと笑う尚輝に眉間の皺が寄る。私は尚輝の様子を伺っていた。
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