俺様副社長のターゲット
変な事をいう煌太に私も段々ムカついてきた。毎日、煌太のマンションに行って、疲れて家に帰って寝る時間は遅く、寝不足にもなっている。


その上、浮気を疑われている。私は喧嘩腰に煌太に話しかけた。



「あのさ、私は毎日遅くに帰って疲れてるんだよ。眠くて寝ちゃう事もあるでしょ?」


「どうだか。昨日だって本当は男と出掛ける為に早く帰ったんだろ?」


「早く?煌太がいつまでも帰って来ないから私は帰ったんだよ。私も仕事してるの。遊んでるわけじゃないの。」


「電話ぐらい出れるだろ?眠くても。」


「家に帰ってすぐに寝たの。携帯に気付かない時だってあるよ。」


「はっ、本当かよ。朱里は俺より副社長の傍にいる方が楽しいんだろ。俺よりイイ男だし、金も持ってるし。」


「今、副社長の話は関係ないでしょ。切るよ、会社に行くから。」


「今日も来いよ、マンション。」



私はムカついて、そのまま携帯を切った。



「煌太、なんか変わったな。」



私の小さな呟きが漏れた。その時、肩を叩かれて体がビクリとした。
< 101 / 229 >

この作品をシェア

pagetop