俺様副社長のターゲット
「ごめん、松井さん、驚かせた?」



振り返れば、海外事業部の方だった。私は軽くお辞儀をして挨拶をした。



「おはようございます。佐藤さん。」


「おはよう。明日、大丈夫だよね?うちのプロジャクトとの親睦会。」


「あっ!そうですね、明日でしたね。」


「ははっ、忘れてた?副社長も参加でいいのかな?」


「確認しておきます。明日の詳細をメール頂けますか?」


「うん、後で送っておく。なんか疲れてる?顔が疲れてますって感じだったから。」


「えっ、大丈夫です。明日、予定に入れておきますね。」


「頼むよ。うちのプロジェクトの皆、楽しみにしてるから。松井さんと副社長と飲めるのを。」


「はい、わかりました。」



私は微笑んで頷いた。佐藤さんが照れ笑いしているのがわかる。



「やっぱり松井さんは美人だね。明日、楽しみにしてるから。」



佐藤さんが私を抜いて会社に入っていった。私もその後をついて会社に入っていく。



『煌太に言っとかないとな。』



少し憂鬱になった。今日の夜、煌太に話そうと決めた。
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