俺様副社長のターゲット
「変わった。煌太、変わったね。」



私は思っていた事を口にした。最近の煌太は前の煌太と変わった。



「煌太、変わったね。」


「朱里が離れていくからだろ。」


「離れていく？会社が変わっただけでしょ。毎日会えないのは仕方ない事でしょ。」


「それだよ。俺を好きじゃなくなったみたいに感じるんだよ。」


「あのさ、まだ２週間だよ？これから慣れるでしょ？普通になるよ。」


「朱里は絶対に俺から離れていく。わかるんだよ。」


「そんな事ばっかり言ってると、私、本当に嫌になるよ？」



私の言葉に煌太が黙り込んだ。私は盛大にため息を吐いた。



「ごめん。だけど今日も明日も無理。また週末にね。」


「約束破るのかよ？」


「仕方ないでしょ？煌太も忙しいし、私にも予定はある。前は飲みに行っても何も言わなかったでしょ。煌太、変わったよ。」



私は携帯を切った。これ以上話してもイライラするだけだと思ったから。私は煌太のマンションには行かずに、真っすぐに家に帰った。
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