俺様副社長のターゲット
「飲みに来た。同期も一緒だ。」



煌太の視線の先には同期もいる。私は軽く手を振った。



「一緒に飲むだろ?」


「えっ?無理。今日は仕事の飲み会だよ。無理に決まってるでしょ。」


「はあ?俺より仕事の飲み会か?」


「…………煌太、どうしたの?」



煌太の手が私の腕を掴んだ。私は痛みに煌太を見上げだ。



「煌太、痛い。」


「朱里、俺達と飲むだろ?」


「仕事の飲み会だよ?無理を言わないで。」


「本当は俺とは飲みたく………。」


「朱里さん?」



聞こえてきた声に視線を向ければ、陽輝が立っていた。



「朱里、男か?」


「違う、会社の人。」


「朱里さんの彼氏?ふ~ん。」



陽輝の言葉に煌太の視線が私から陽輝に向けられる。



「やっぱり………朱里さんは変わってない。男の趣味が。」


「はあ?誰だ?」


「朱里さんの後輩。取り合えず、今日は会社の飲み会だから。朱里さんの腕を離して。」
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