俺様副社長のターゲット
真純が戸惑いながらも頷いた。



「松井さん、行こう。」


「はい。ごめん、煌太には明日行くからって。」



私は副社長の後に続いて、社員が集まる中に入っていった。


チラリと副社長を見上げた。



「副社長、ありがとうございました。」


「彼氏、大丈夫か?何かあれば相談しろ。遠慮とかするなよ。」


「ありがとう。」



副社長の手が私の頭を軽く撫でた。この優しさに涙が出そうだ。



「ふふっ、変なの。あんなに会いたくなかった人なのに。今は副社長の隣が心地好いなんて。」


「もっと心地好くなれ。そしたら、朱里は俺の隣にいてくれるだろ?」


「…………どうかな?副社長の隣は怖い。」



私はチラリと副社長を見上げた。私をじっと見下ろす副社長と目が合った。



「副社長の隣は怖いよ。」


「今と昔は違う。俺が守ってやる。」


「副社長、松井さん、二次会は大丈夫ですか?」


「ああ。松井も大丈夫だろ?」


「はい。」



私達はそのまま二次会に流れ込んだ。
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