俺様副社長のターゲット
「まあ、すぐに噂なんて消えるわよ。元気だしなさい。」


「そうそう。彼氏にもガツンと言っときなよ、朱里。」


「うん、そうだよね?」


「下手に出たら駄目だよ。ちゃんと彼氏にガツンと言いな。」



真央と峰岸さんを交互に見て頷いた。私は大きく深呼吸をすると席を立ち、副社長室に向かった。



「失礼します。副社長、本日のスケジュールですが………。」



私はソファーに座る社長に驚き、頭を下げて挨拶をした。



「失礼しました。社長、おはようございます。」


「松井さん、おはよう。丁度良かった、話がある。」



私は頭を上げて社長を見た。副社長をチラリと見てから視線を私に向けた。



「松井さんも知ってるか?会社に流れてる噂を。」


「あっ、申し訳ございません。」



もう一度頭を下げた。
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