俺様副社長のターゲット
「ふふっ、そんな経験したの?だから普通の男を選んだ。」


「そうです。目立つような男は穏やかな日常を壊されますから。」


「クールな松井さんでもノックアウトされるのね?」


「されますよ。私も普通の人間ですから。だから普通が一番なんです。」


「そう?私は素敵な男と付き合いたいけど?」



クスクスと笑う先輩にニヤリとした。



「旦那様に告げ口しますよ?」


「ふふっ、大丈夫よ。そんな事で怒らないわ。」


「ええ~、そうですか?だって先輩の旦那様って先輩一筋で溺愛してるじゃないですか。」


「何よ、それ。」



私は先輩を見て微笑んだ。



「羨ましいです。先輩と旦那様を見てると。」


「松井さんもなれるわよ。」



嬉しそうに微笑む先輩に心が温かくなる。
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