俺様副社長のターゲット
「朱里。」


「煌太(こうた)。」



彼は山崎煌太(やまざき こうた)25歳。私の同期で今付き合っている彼氏だ。


背は高く、日に焼けた肌がスポーツマンに見える。彼はテニスをずっとやっていて、私との共通の趣味で仲良くなった。



「お疲れ様、朱里。」


「煌太もお疲れ様。今日も外回りだったの?」


「ああ。」



私達は会社のロビーで待ち合わせて帰る。二人で並んで会社から出ようとした。



「普通だな。」



聞き覚えのある声に視線を向けた。鋭い視線を煌太に向けている。



「朱里の男か?」


「何でここに?」


「仕事だ。それより朱里の男か?」



煌太に鋭い視線を向ける尚輝に大きく頷いた。



「今付き合ってる彼氏。こちらは佐伯商事の副社長。」
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