俺様副社長のターゲット
「私のせいだね。煌太をあそこまで追い詰めた。もっと煌太の言いなりに………。」


「言いなり?それで朱里は幸せか?」


「私の幸せより煌太の幸せを考えるべきだった。」


「違うだろ!」



尚輝の怒鳴りに運転している尚輝を見た。チラリと私に向けられる視線とぶつかった。



「朱里、違うだろ?お互いが幸せにならないと意味がないだろ?それが付き合うって意味だろ?」


「そうだよ!ずっとずっと幸せだった。煌太と一緒にいて楽しかったし、優しい煌太を好きだった。私は幸せだったよ。」



私は目を閉じてドアに凭れた。一緒にいて楽しい思い出は山程ある。


でも最近の煌太は別人のようだった。



「煌太を変えたのは私?」


「朱里のせいじゃない。」


「私のせいだよ。」



車が停車した。周りを見渡せば、何処かの駐車場だ。



「仕事は?」


「嘘に決まってる。様子がおかしかったから嘘をついた。」
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