俺様副社長のターゲット
新たな日常

秘書課

目の前に聳えるビルを前に大きく深呼吸をした。今日から私が働くビルは自社ビルで大きなビルだ。



横を通り過ぎるスーツ姿の社員達が立ち止まる私をチラチラと見ているがもう一度大きな深呼吸をした。



「クククッ、朝から何をしてる？」



聞き覚えのある低い声に後ろに振り返れば、やっぱりな人が立っていた。



「変な奴だぞ？」



「尚……いえ、副社長、おはようございます。」



私は頭を下げて挨拶をした。



「チッ………、行くぞ、ついてこい。」



「あっ、はい。」



舌打ちが聞こえてきた気がしたが、聞かなかった事にしよう。



私は副社長の後をついていく。周りの社員達が尚輝に挨拶をしている。



尚輝は軽く挨拶を返しながらビルの中に進んでいく。



「朱里………。」



「松井です。副社長、会社では松井と。」



「そうだな、秘書課に案内する。」



「ありがとうございます。」



他の社員達と一緒にエレベーターに乗り込んだ。
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