俺様副社長のターゲット
目の前には息を切らせる尚輝がいた。私は唖然と尚輝を見上げた。




「松井、帰るぞ。」



「えっ?」



「俺も帰る。行くぞ。」



「えっ?えっ?」



尚輝がスタスタと歩いていくのを追いかける。



「副社長、私は一人で………。」



「飯に行くぞ。」



「…………。」



「副社長命令だ。」



「なっ!職権濫用でしょ!」



「違うな。打ち合わせだ。ほら、行くぞ。」




俺様すぎる尚輝に大きな溜め息を吐いた。



「わかりました。家に連絡しておきます。」



「そうしろ。」



「なっ!」




私は尚輝と一緒にエレベーターに乗る。尚輝が押したのはB1F。




「地下?」



「車通勤だ。」



「えっ?でも朝は………地下からじゃない気がしたけど。」



「普段は運転手がいる。今日は断っただけだ。」



「運転手?どんだけお坊っちゃん?」



「………行くぞ。」




地下に到着し、私は尚輝と一緒に歩いていく。
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