俺様副社長のターゲット
隣に立つ副社長をチラリと見た。



「副社長も親睦会とか社員の行事に参加するのね?」


「……行くぞ。今日の秘書課の歓迎会、絶対に呼びに来い。」


「はいはい。そんなに行きたいんですね?まあ、秘書課は美人の集まりですから、副社長も楽しみなんでしょうが。」



副社長の視線が突き刺さるが、そのまま私は廊下を歩きだした。副社長もすぐに私の隣を歩きだした。


副社長の視線が気になりチラリと隣を見上げた。副社長の視線とぶつかる。



「副社長、何ですか?」


「………別に、何でもない。」


「なら、そんなに見ないでください。では、私はここで失礼致します。」



副社長室の前で頭を下げて秘書課に向かう。



「忘れずに迎えに来いよ。」


「わかってます。」



副社長に振り返り、もう一度副社長に頭を下げて今度こそ秘書課に向かった。
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