俺様副社長のターゲット
奥で佐伯課長達と話していた社長がクスリと笑った。



「尚輝はモテるようだな。」


「社長、誰だって狙いますよ。顔もイイ、背も高いし、副社長。お金だってあるし。」


「何だ、中身は関係ないのか?」


「んん~、どうでしょうか。でも中身は二の次でしょうね。」


「皆もか?伊藤さんはどうなんだ?」



社長が伊藤さんに視線を向けている。伊藤さんは上目で考えているようだ。



「私は副社長はないかな……。だって、他の女性を好きな副社長を追い掛ける程、副社長の魅力が分からないから。」


「それは松井さんの事かな?」


「えっ、社長も知ってました?」



伊藤さんの驚きの声にニヤリとする社長に皆の視線が突き刺さる。



「他社から秘書にしたいと言われれば理由を聞くのは当然だからね。」


「なるほど。っで、社長は息子さんの意中の女性を見てどうですか?」



伊藤さんがどんどん社長に聞いている。私はチラリと社長に視線を向ければ、私を見ているようだ。
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