俺様副社長のターゲット
「今の彼は私を好きだって分かるの。私だけを愛してくれてるって伝わる。」


「へぇ~、今度、ぜひ会わせて。」


「ふふっ、機会があれば。」


「作ってよ、松井さん。私が見定めてあげる。副社長と彼氏さんを。」


「見定める?」



伊藤さんを見ればニヤリとしている。



「結構、第三者から見たのと本人が見てるのじゃ違うよ。」


「ふふっ、そうなの?」


「そうですよ。ぜひ会わせて。」


「そのうちに。」


「じゃあ、合コンしましょうよ。その彼氏の友達と。」



伊藤さんの突拍子のない提案に固まった。



「合コン?」


「もっと他にも目を向けるのもいいですよ。」


「ふふっ、何よ、それ。」


「おい、俺も誘え。」



伊藤さんとの会話に尚輝が入ってきた。私の隣で会話を聞いていたようだ。



「副社長、遠慮してください。合コンなのに、男を連れていく訳にはいきませんから。」



隣に座る尚輝がお酒をゴクゴクと飲んだ。
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