俺様副社長のターゲット
私はチューハイを頼んだ。



「おい、朱里。まだ飲むのか?ソフトドリンクにしとけ。」


「大丈夫です。副社長こそ、ソフトドリンクにします?」


「俺は平気だ。」



尚輝はそう言ってビールを頼んでいる。



「「今日はお疲れ様でした!」」



本日、二回目となるお疲れ様コールで運ばれてきた飲み物を喉に流し込む。



「真央、今からだと朝まで?終電で帰る?」


「どちらでも。私は朱里に任せるけど。」


「今、何時だっけ?」


「21時半。終電で帰る?」



真央と二人で話していると佐伯課長が歌い始めた。


意外に、いや、結構遊んでいるのかもしれない。馴れた感じで歌っている。



「佐伯課長、上手いね?」


「だね。」


「佐伯課長は止めて。賢人だから。」



佐伯課長、いや、賢人が歌の合間に私達を見て笑みを浮かべた。


私は真央と目を合わせてクスクスと笑った。
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