俺様副社長のターゲット
「心配とかしてくれない訳?俺、他の女に声とか掛けられてるかもよ?」


「ふふっ、でも煌太を信じてるから。」


「俺なんて、朱里が他の男に声掛けられてないか心配で仕方ないのに。」


「ないない。そんなにモテないって。心配しすぎ。」



私はクスクスと笑った。煌太が私を抱き寄せてきた。



「一週間って長いな。毎日、会えてたのにさ。今は会えないのが寂しくてさ。」


「煌太、そんなに寂しがり屋だった?私は毎日が新しい事で結構疲れたよ?」


「朱里、平日は会えないのか?」


「う~ん、無理っぽい。煌太の家、私の家と逆方向だし。」


「引っ越そうかな~。」


「ふふっ、勿体ないよ。」



私は煌太に凭れていた。煌太の顔が近付いてくると触れるキスを落としてきた。



「なあ、一緒に住まないか?」


「えっ、実家だと楽だよ。」


「俺と住みたくないのかよ?」


「今はお互い仕事も忙しいし。家事やる時間ないよ。」



煌太の手が私の顎を掴んだ。自然と煌太の視線と交わる。
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