俺様副社長のターゲット
「煌太?」


「明日、絶対に行くなよ。この先も副社長と二人で出掛けるな。毎日、俺に会いに来い!」


「無理だよ、煌太。」


「俺を好きなんだろ?だったら出来るだろ?」



煌太の低い声に煌太をじっと見上げる。怒りの表情の煌太にこれ以上言っても同じだと思った。


私は小さく頷いた。



「わかった。でもすぐに帰るから。次の日も仕事だから。」


「約束だぞ。」


「わかった。」



私は目を閉じた。冷静じゃない煌太と話しても変わらない。


煌太の腕が私の体を強く抱きしめた。私は煌太の背中に腕を回した。



「裏切るなよ、朱里。」


「うん。」



私は初めて見る煌太の行動に恐怖を感じた。
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