夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「…されたから、返したんだよ。
それに、あんなキスじゃ客なんか引けない。
指導だよ、指導。あの女が生きてく為にな。」
そう言ったヴァロンの言葉が少し真面目な口調で、
私はそっと彼に目を向けた。
すると、彼はさっきの女性を見てた。
その真剣な眼差しに私も女性を見ると…。
必死に客引きをする姿が、目に映った。
さっきまでの軽いイメージが消えて、
生きる為に仕事をする、女性の姿。
「……頑張れよ。」
近くに居たから、私には聞こえた。
女性を応援するヴァロンの言葉。
「さ〜て、腹減った〜!
任務中何も食ってないからいっぱい食うぞ!」
何事もなかったかの様に、
伸びをしながらヴァロンは歩き出す。
「……。
ヴァロンは、いつも大食いじゃないですか。」
私は彼を見て微笑んだ。