夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

「……。
ヴァロンと居たいなら…務めは果たせ。
次期マスターとしての務めだ。」

「!……ッ///。」

父が、私を真っ直ぐ見て言った。

もう、
眼鏡なしではあまり見えない私の目。
けれど…。
この時の父の瞳だけは、ハッキリ見えた。

父として、マスターとして…。
すまない、頼む。と…揺れていた。


…バレて、いた。
父には全て悟られていた。

私がヴァロンに抱く気持ち。


夢の配達人は、
今ではもう世の中にとって…。
失くす事の出来ない職業の一つになっていた。
父が築いたたくさんの人々の、夢。
簡単に潰すことはもう出来なかった。

そして、隠れ家内の争いを避ける為。
父はマスターを継承するのは私達血族のみだと、定めた。
父には私しか子供がいない。

次期マスターとして。
現マスターの唯一の息子として…。
私は、自分の血を…遺さなくてはならない。

それが、私の…務め。
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