夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「…ま、なんかお祝いするわ!
ご祝儀を今回の任務報酬全部とか?」
冗談を言って、私を元気にしてくれる。
本当、不思議な魅力。
「…では、ヴァロン。
一つお願いを聞いてもらっていいですか?」
「お、珍しい。何だよ?」
「私と、組手をしてくれませんか?」
私の言葉を聞いて、
さすがのヴァロンも驚いた表情を見せる。
視力が落ちて以来、
一度も組手なんてやらなくなった。
でも、今…
もう一度やりたいと思った。
「ここでもう一度。
ヴァロンと組手がずっとしたかったんです。」
初めてヴァロンと出逢った場所。
初めて一緒に組手をした場所。
君に、恋をした場所。
「…駄目でしょうか?」
私はヴァロンを真っ直ぐ見つめた。