夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「お、お仕事…あるの?」
「ん〜…。
明日の仕事の下調べ…かな?
遅くなるかもだから、先に寝てて。」
……嘘。
仕事なんて、ない。
でも、傍にいると…駄目なんだ。
……。
俺は、さっきから見てる。
アカリの、開いた首元に…嫌でも目がいく。
彼女の事だ。
おっちょこちょいだからボタンを留め忘れたんだろう…。
普段なら、そんなアカリも可愛い。
でも、今の俺にとっては…拷問だ。
目の前の餌を喰わせてもらえない、
お預けを食らった犬だ。
「ヴァロン…!ま、待って…///。」
アカリに微笑んで椅子から立ち上がり、
仕事机に向かおうとした俺を彼女の焦った声が止める。
「///っ……私、ヴァロンと……。
は、話したい…事が……あるの///。」
振り向いて首を傾げる俺に、
アカリは自分の手を握り締めてモジモジと頬を赤らめて言った。
……その姿にさえ、欲情する。