夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

……。

俺が、やった……?

……俺、が…。っ……俺がッ……?


「!?っ……ぁ…///。」

混乱したまま、
俺は慌ててアカリから離れて立ち上がった。
心臓の音が自分でも分かる位身体に響く。


取り返しの付かない事を…俺はしてしまった。

自分の侵してしまった現実に震えながら、
後退りして後ろに下がると…。
背後の壁にドンッとぶつかるまで彼女から遠ざかった。


「///……っ…ヴァ、ヴァロン…?」

乱れた前開きの着衣を片手で合わせながら、
アカリがゆっくり上半身を起こして俺を見つめてくる。


っ……見るな…。
俺を…見ないでくれッ……。


アカリの目が、姿が…”あの日”と…重なる……。
リディアに下剋上を仕掛けた…

あの日の、光景。


「っ……来んなッ!!」

近付いて来ようとするアカリを威嚇する様に、
俺は叫んだ。
< 158 / 497 >

この作品をシェア

pagetop