夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

母さん、
なんでこっちを見てくれないの?

母親が見るのは、俺の頭脳と技術だけ。


父さん、
どうして認めてくれないの?

見た目も利き手も、否定された。


シュウ、
いつも一緒だと思ってた。

結婚して家族が出来たら、遠くなった。


リディア、
初めて俺の全てを生かしてくれた。

けど、俺の気持ちは…伝わらなかった。



家族も、親友も、愛する人も…。
大切な人はみんな…いなくなる……。

俺は誰の1番にも、なれなかった。


”最年少で白金バッジを取得した天才夢の配達人”…。
”依頼量、人気、実力、成績。
全てNo. 1の夢の配達人ヴァロン”…。

どんなに昇りつめても。
どれだけ札束を積み上げても…。
満たされない心。


ずっとずっと、空っぽだった。



そして、やっと見付けた…。
俺に笑顔をくれた、アカリ。
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