夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「ごめんなさいっ…!!」
アカリの言葉が、部屋に響く。
「嫌だって言ってたのに…。
雑誌、見ちゃって…ごめんね……?」
俺に向かって、謝るアカリ。
……。
酷い事をしたのは、俺だ。
酷い言葉を吐いたのは、俺だ…。
……なのに、どうして?
じっと立ち尽くしたままの俺。
アカリは頭を上げると、
そのまま棚へ向かって救急箱を手にすると…。
俺の傍に戻ってきた。
「…手当て。するね?」
救急箱をテーブルに置いて、
アカリの暖かい両手が俺の左手を包むように触れる。
「自分の事も、大切にして?
…ヴァロンのこの手には、
たくさんの人の夢が詰まってるんだから…。」
そう言って手首に湿布を貼ると、
アカリは包帯を巻きながら俺に話し続けた。