夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
気持ちは落ち着いているけど、
まだ自分自身が怖かった。
アカリの首筋に痛々しく残っている、
俺がつけた独占欲の証。
……駄目だ。
「……ヴァロン。」
心の中の”駄目だ”という呟きをかき消す様に、
アカリが引っ込めかけた俺の手を自分の両手で包んだ。
そして、
俺の手に自分の頰を擦り寄せて微笑む。
柔らかくて暖かい彼女の頰。
「……。いってきます。」
癒やされて、
俺は自然に微笑んでアカリにそっと口付けていた。
「///……気をつけてね。」
「……うん。……///。」
なんだか、
初めてキスしたみたいに…照れた。
俺はアカリの頭をポンポンッと撫でると、
家を出て任務に向かった。
外は曇り空。
今にも雨が降りそうだけど…もう大丈夫。
もう、自ら濡れたりしない。