夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「ヴァロンに何かあったんですか…?!」
「ヴァロンはもう帰ってますか?」
私とシュウさんは同時に言葉を発すると、
二人で顔を見合わせて「え?」と言った。
シュウさんは何だかいつもと少し違う感じ。
普段の優しい雰囲気とは違って、
寂しそうな表情だった。
「……あ、いえ。
ヴァロンと連絡が取れないので…。
少し心配になりまして……。」
「!…連絡が取れないって……。
ヴァロン、任務に行ってるんじゃないんですかっ…?」
シュウさんの言葉に私は慌てて、
思わず問い詰めるように言った。
「あ、大丈夫です。
依頼人からはヴァロンの到着と仕事の完了の連絡を受けています。
……ただ。……。」
「?……ただ?」
「……。
ヴァロンと、喧嘩…したんです。」
私をなだめるようにそう言って、
苦笑いしたシュウさんは俯いた。