夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「……甘いわね、ヴァロン。」
リディアは俺の一瞬の隙をついて、
背後に回るとガッと腕で首を絞め付けて力を込める。
「っ……ッ!!」
反応が遅れた俺の首に、
リディアの腕がまともに食い込んでガッチリ離れない。
振り解く事も無理。
ググッと締まって、呼吸が出来ない。
っ……マズい…ッ。
このまま、じゃ……ッ……!
リディアは本気だ。
このまま絞められ続けたら先に気絶する。
それは、俺の負けという事。
……。
”誰よりも、良い男になりなさい。
アンタなら絶対になれる。”…。
”5億よりも、価値のある男になる。
安すぎたって、後悔させてやる。”…。
…あの日、
リディアと交わした約束。
あの時頷いてくれた、あんたの笑顔。
ずっと俺の、宝物だった。