夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「……そうですか。
ヴァロン、お疲れ様でした。」
俺の背中をポンポンッと叩いて、
シュウはそう言った。
俺がいつも任務から帰ってくると…。
”お疲れ様でした”ってシュウは言ってくれた。
いつもと同じ口調で、
この日もシュウは…俺に言ってくれた。
「……。充分ですよ。
一度諦めた私の夢を…ヴァロンは叶えてくれた。」
勝手に夢の配達人を辞めた俺を…。
バッジを捨てた俺に、
変わらないでいてくれた。
「っ……叶えて…ねぇじゃん。
白金、バッジ…なれな、かったッ……。」
「バッジなんて、関係ありません。
ヴァロンのお陰で、私は今…生きています。」
俺の言葉に、
シュウは首を横に振って…。
自分の心臓の音を聴かせる様に、
俺の頭を胸元で抱き締める。