夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「ばーか。
簡単に死なせる訳ねぇだろ?」
掲げた拳でシュウの頭をコンッと叩いて、
笑って見せた。
「…3日後。
必ず白金に換えて持ってきてやるよ。
お前に1番に見せてやるからな…!」
……。
口でそう宣言しながら…。
本当は、
今にも涙が溢れそうだった。
リディアがいない。
もう、何処にも…いない。
悲しみ、後悔、喪失感…。
色んな感情が湧き上がって、グチャグチャだ。
胸を引っ掻き回された様に痛くて…。
強がらなきゃ、
立ち止まってしまいそうだった。
……でも。
今にも、
止まってしまいそうな呼吸を繋げてくれるのは…。
「ヴァロンなら、絶対に大丈夫ですよ!」
俺を信じてくれる、シュウ。
コイツの夢だけは、殺したくないと思った。
リディアが俺にくれた、親友。
あの日出会わせてくれた掛け替えのない存在。