夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
ゆっくり背後から近付いて、
ヴァロンの視線の先を見ると…。
そこには、一人の女の子がいた。
長い黒髪を左右二人つに分けて三つ編みをした、多分私よりも年下の小柄な少女。
お墓の前で腰を落として、お参りをしていた。
その少女をじっと見つめるヴァロン。
知り合いなの?
と、問い掛けようとしたら…。
お参りをしていた少女が、
ヴァロンに気付いてゆっくりと立ち上がった。
ただじっと見つめるヴァロンを、
少女は首を傾げて見つめ返している。
「……。
ねぇ、どうしたの…?」
「!……あ、アカリ。」
私が腕を引いて呼び掛けると、
ヴァロンはハッと我に返った様に私の名前を呼んだ。
すると…。
「……アカ、リ?」
少女が、私の名前をポツリと呟いた。